2017-11-17

最後の運動会

集団のクラスに幼稚園の頃から通って来てくれている男の子。

私が初めて彼に会ったのが、見学に来させていただいたスクールトライアルでした。
練習のためにまだブカブカの真新しい小学校の制服を着て座っていた彼は、色が白くてぽっちゃり
していて女の子顔負けの可愛さ。
チョコンと座っている姿を微笑ましく見ていたその瞬間、突然椅子に座ったままジャンプ。
想像できますか?
座ったまま跳び上がるんです。
おそらく座っていないといけないことはわかっていたものの、どうしても止めることが出来ずに
そのような行動に出たのでしょうが、それから先もひと時もジッとしていられず、机をはけた状態での
活動だとどこかへ脱走でもしそうな勢いで走り回る。
ちょっとそこまで数歩歩いて行く用事があってもジャンプする。
それに加え、やりたいことや自分の納得のいかないことがあると止めることができず何十分も粘る
または交渉してくる(笑)などなど・・・。
たくさんのエピソードを持っているそんな彼も早6年生になり、先日小学校最後の運動会を終え
その映像を見させていただきました。

結論からいうととてもよく出来ており、こんな難しいことが出来るんだぁ~と感心させられる
ほどでした。

6年生で組体操をやる小学校は多いのですが、私の時代とは違って笛や太鼓での合図がなく
バックミュージックの曲調の変わり目に隊形移動をしたり、それぞれが同じ拍をとって動いたりと
彼にしてみたら合図となるものの刺激がなく、自分で読み取って判断しなければならない
状況でした。
また組体操の醍醐味である全体がビッシと揃うことでいうと、人の動きを見て判断していたのでは
遅く、彼にとっては周りをみて動くということもできない状況でもありました。

そんな中でも、周りと同じタイミングで動きを揃え、止まるところではビシッと止まり、動きも機敏で
遅れることなく、またフライングすることもなく演じきりました。
途中、二人組や三人組の時に時折相手からさりげないフォローを受けているような場面もありましたが
それも考え方によっては、あれだけ人の介助を払って自分を押し通そうとしていた子が
人のさりげないフォローもたまに受けつつ、本来ならそのフォローがなければミスをしていたかも
しれない場面も難なくこなせたということに、私は彼の将来への期待も膨らむほどでした。

これから中学生になり、特性のあるなしにかかわらず難しい問題も多々でてくると思います。
いろいろな誘惑に出会うこともあるでしょう。
彼らは人づきあいの上で計算をしたり疑ったりすることをしないので、もしかするといいように
扱われてしまうこともないとは言い切れません。
それが社会に出ていくということだし、きれい事ではなく現実です。

それでも、誰かからのアドバイスやフォローに助けられながら、自分の価値を見失わずに
進んで行ってくれたらなぁ、と今回の組体操を見ていて少し先の将来のことなんかも
思い描いていました。




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2017-10-30

急ぐことの価値

今年のスクールトライアル、始まってから早半年が経とうとしています。

事務所に初めて来た頃はまだ小さくて、お母さんに手を引かれてヨチヨチ歩いていたミッフィーも、
今ではスクールにランドセルを背負ってやって来て、教科書やノートを使っての練習。
幼稚園に入園する時もドキドキだったのが、もうすぐ小学生なんだなぁ~と思うと、こちらも感慨深い
ものがあります。

スクールの当初は何をやるにも固まって、少しでもわからないことやできないことがあるとシクシク…。
こちらが助け舟を出すとなんとか持ち直して、みんなと活動をやる・・・といった感じでした。
出来ることやわかることはたくさんあっても、何せ一つ一つの動作が遅く、物の扱いがまだまだうまく
出来ないということもあるのですが、それよりも急がないといけないということが分かっていない
といった様子でした。

こんな時私たち大人は、「早くしなさい」と言ったり、場合によっては手伝ったり、こちらが全部
やってあげたりしてしまうのですが、そもそもミッフィー自身が急がないとマズいことになる、
急いででもその次のことがやりたい、という気持ちがないと結局は毎回同じことの繰り返しで
一向に急ぐということをしないままで終わってしまいます。
スクールではそのような状況になって結果的に毎回置いて行かれるのですが、それでもマイペース。
かろうじて授業の終わりの挨拶でみんなが起立をした時に、周りをみながら焦るような動きが
出るくらいでした。

それが一学期の半ば過ぎ辺りから、今まであまり好きではなかった追いかけられる遊びやくすぐられる
遊びで、お友達がやられているのを見ることが楽しくなり、自分はちょっぴり苦手でもその輪の中に
入っていたい、という気持ちから、早く終わった子から追いかけられる遊びに参加し出すと、そちらを
気にしながら急ぐ動きが出てきました。
早く出来たことで間に合ったり参加できたりしたことに加え、授業でもわかることや出来たことの
経験から、特にこちらがわざわざ褒めたりしなくても、ミッフィーの中で早くやりたい、という
気持ちが生まれ、本当の意味での『急ぐことの価値』が少しずつ分かってきたようです。

おそらく園ではまだまだ周りをみながら一生懸命ついていくことの方が多いのかもしれず、それも今の
ミッフィーにはいい経験ですが、最近のスクールでは得意顔が多くみられるようになっています(^^)







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2017-10-12

運動会

近頃では春に開催される学校も多くなっているようですが、秋と言えば運動会!

夏休み気分が抜けきれない残暑の中練習が始まり、一日のスケジュールが練習優先で変更になったり。
日が近づくにつれ練習は佳境を迎えるわけですが、その頃には周りもだんだんとピリピリしだす・・・。
毎年同じような感じで運動会時期ってどの子も多かれ少なかれ崩れやすくなります。

そんな影響をモロに受けていたある男の子。
組体操の練習では演技中ずっと裸足で足の裏がチクチクして痛い。
途中で隊形移動や人数の変更など、わかりにくいことが多い上にその場にずっと居なければならない
など。
たくさんの試練がありました。

お家ではお母さんと個人技をできる範囲で練習していたことで、本人も全く未知の世界の出来こと
ではなく、できることがあって参加していたこともよかったのか、最初からやらないということもなく
みんなと練習を頑張っていたそうです。
それと同時にセラピーでは前もって楽しい活動でその場に居ることを目標にし、その他の場面
でもその場に居続ける練習は入れてきました。

そして、運動会当日。
当日は開催会場が変わるということで、そこは昨年からクリア!
小雨の中気分が高揚してそれどころではなかったのもあったかもしれませんが、大幅なスケジュール
変更も、事前に渡していたプログラムに少し説明を加えるだけで何事もなかったようで。
ビデオを拝見させていただくと、思っていたよりも本人はよくやっており、組体操の演技では背中の
上に思いっきり人が乗ってきてもジッと耐え(笑)
足を持たれるのが嫌な演技でもパニックにならずジッと耐え(笑)
当初は練習自体に参加すること、できれば裸足でできたらいいなぁ、から始まりましたが、
グループ技でも先生がメンバーの一人として入っている状況ではありましたが、ちゃんと自分の役割を
全うしていました。

毎回このような運動会、音楽会、生活発表会など行事を見せていただいて思うのが、本番うまく出来て
いることももちろんうれしいことなのですが、ここに至るまでの過程が結び付いていることに一番
喜びを感じます。

彼の場合だと、その時の気分で練習に参加したりしなかったりすることなく臨めた上での結果
だったこと。
多少の環境整備はあったにせよ、苦手な場面でもやらせてもらえたこと。
それをやらせようと判断してくださった背景には、彼自身ができることを日頃示せていたことも
大きかったでしょうし、そのようなことがあっての当日の出来栄えだったことが私たちは何より
うれしく思うのです。

彼が本当の意味で苦手な練習を頑張った結果の喜びを実感するためには、まだまだセラピーで
伸ばしていく部分も必要ではありますが、その土台がしっかりと築けていたことを外の世界で
見せてもらえたことが、私にとっても純粋にうれしかった出来事になりました。

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2017-09-25

その後の楽しみのために

苦手な感触や音、食感などって多かれ少なかれ私たちにもありますが、ある男の子、
以前から工作で使用するのりの感触が苦手で、万が一指につこうものなら何をしていようとも
そちらに意識が向いてしまい、必死でこすり落とそうとするそうです。
拭いた後でも、先ほどまでついていた指を気にしながら擦り合わせて確認したりと、こちらからしたら
もう取れたのだから次の活動をしようよーっと思っても、しばらくは指に意識が向いてしまう・・・、
そんな状態のようで…。

このようなことはのりに限らず日常の中でも多々あり、小さいことから少しずつ崩していって
あげられるように練習をしていました。

そしてここにきて、その子にとって苦手ランキングベスト3に入るのりの練習を入れることになりました。

のりにも様々な種類があるので、一番手につきにくくその子にとって扱いやすいスティックのりを
使うことにし、次に、使う場面の遊びを何にするかを考えていきました。
何せ苦手ランキングベスト3に入るので、ちょっとやそっとの遊びでは絶対にやりたがらないのは
わかりきったこと。
好きなキャラクターを出すだけでは好きな刺激も少なくて、苦手なのりには敵わない!
今までやってヒットした遊びを改良しつつ、その子の好きなテレビ番組(Eテレ)のキャラクタ―と、
それだけではもたないので、セリフをいれつつ好きな視覚刺激も入れて・・・。
好きなことてんこ盛り!の遊びが完成しました!
が、きっとその遊び・・・私とその子にしか理解できないとっても不思議な遊びなんですけどね・・・(笑)

そんなこんなで不思議なその遊び、案の定大ヒット!!!
細心の注意を払いながらも自らのりに手を出し、できない時には私をみてきて介助を求め、
それでも手についてしまった時にはやはり気にはするものの、早く遊びをやりたいから指スリスリも
そこそこに(笑)必死につけて貼りお待ちかねの遊びをやるのです。

そこまで出来たら今のその子にとったら花丸なのですが、それほど好きならばもう少し精度を上げて
のりをつける場所、のりの扱い方や持ち方、片付けの仕方までも組み込んで今では随分と上手に
できるようになりました。

あ~、よかったね!と言いたいところなんですが、それで終わりではありません。

苦手だったのりも好きな活動のためなら使えるようになりましたが、そもそも私たちが暮らしていく
上で、好きなことのためだけに何かをすることってごく稀ですよね。
大人になったら好きなことの方が少ないくらいで、理由が何であれ苦手なことでもやらねばならない
ことがほとんどです。
のりに例えれば、この先様々な場面で使っていくことが予想されるので、こちらは次の段階も
視野に入れています。

遊びで出来るようになったことで、もう一歩先に進めていくこと。
私と出来るようになったのならば、次は先生やお友達と。
のりに限らず、日常や外の世界での可能性が広がっていくことを目指しています。




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2017-08-17

気になるお年頃?

ご家庭に訪問してセラピーをしていますと、おのずと彼らの兄弟児ちゃんとも顔見知りになってきます。

お兄ちゃんがいる幼稚園年少さんの妹ちゃん。
お兄ちゃんがセラピーをしている間、隣の部屋から楽しそうな声が聞こえてくるのが気になって気になって仕方がなく
こちらの部屋に忘れ物をしたと言って取りに来ようとしたり(先に必要なおもちゃは取っているので
ないはずなんですけどね(笑))
私とのセラピー中は自分は入れないということはすでに最初からわかっているので、漏れ聞こえてくる音や様子を
うかがいながら一緒に笑ったりリアクションをしたり、そうこうしながらしばらくすると急に静かになってお昼寝タイム。
まだまだチビッ子ちゃんなんですね。
かわいい限りです。

そんな妹ちゃんですが、セラピーが始まる前と終わった後は自分も私と少し関われる時間だとわかっており、
訪問時に玄関の扉を開けてくれると同時に、なまめかしいポーズをとって履いているスカートを褒めてもらおうと
したり、部屋に入ると私をチラチラ見ながらカーペットの端から端までジャンプしてみせ褒めてもらおうとしたり、
ある時は訪問時、玄関の扉が開くと同時に自分が作った作品を持って突っ立ってたこともありました(笑)

それが最近では自分のことを褒めてもらいたい、見てもらいたいということと一緒に、私の持ち物やつけている
物にも興味がでてきて、
「先生、今日どんなんつけてるの~?」と言いながら私の髪留めを触ってくることなんかもあります。
(その後は自分の髪留めをアピールしてくるのでこちらもリアクションを返しています(笑))
トータルで数分しか関われないので彼女にとったら私の価値は高く(笑)、離れようとしないのがまたまた
かわいらしくて可笑しいのですが、彼女もお家でのセラピーを含めると毎日よく付き合ってくれているものだと
感心します。
と同時に、夏休みで妹ちゃんも毎日いる状況の中でのお兄ちゃんのご家庭でのセラピー。
一緒にやらざるを得ない日もあり、またなんでもお兄ちゃんと一緒がよくて使う道具もごまかしがきかないお年頃なので
何をやるにも倍の労力だろうと思いますが、お母さんがうまく乗せつつ上手にやってらして頭が下がります。
そのご家庭での努力や工夫があるおかげで、子どももルーティーンが崩れがちな長期休暇でも大きく乱れること
なく過ごせています。
この調子でこのまま行事が多くて何かと彼らにとったら試練の多い2学期をやり切っていけたらなぁ、と思っています。








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